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NotebookLMとは|できること6つと、向いていないこと5つ

「NotebookLMという名前をよく聞くけれど、ChatGPTと何が違うのか分からない」 「便利だと聞くが、うちの会社で何に使えるのかが分からない」

こうしたご相談をいただくことがあります。

このとき、多くの方が「もっと賢いAIが出たらしい」と受け取っています。ですが、それは違います。

NotebookLMは賢いAIではありません。自社の資料しか読まないAIです。そして、その制約こそが価値になります。

この記事では、NotebookLMでできること、無料でどこまで使えるか、そして向いていないことを整理します。

01

この記事で分かること

  • NotebookLMがChatGPTやGeminiと何が違うのかが分かる
  • 無料でどこまでできるか、公式の数値で分かる
  • 自社で使うべきか、使わなくてよいかを判断できる

02

. NotebookLMとは何か

NotebookLMは、Googleが提供しているAIツールです。

使い方は単純です。手元にある資料をアップロードすると、その資料だけを読んで質問に答えてくれます。

PDF、Word、Googleドキュメント、スライド、Webページ、YouTubeの動画などを読み込ませることができます。

名前が変わりました

2026年7月16日に、NotebookLMは「Gemini Notebook」という名前に変わりました。公式のヘルプページも、すでに Gemini Notebook として案内されています。

ただし、いまも多くの記事や動画は「NotebookLM」と呼んでいます。この記事でも、検索されている名前に合わせて NotebookLM と表記しますが、実際の画面では Gemini Notebook と表示される場合があります。中身は同じものです。

03

. ChatGPTやGeminiと何が違うのか

一番大きな違いは、一般的な知識には答えないことです。

ChatGPTやGeminiは、学習した膨大な知識の中から答えを作ります。だから何でも聞けますが、そのぶん、事実と違うことを自信を持って答えてしまうことがあります。

NotebookLMは違います。Google公式は、こう書いています。

Gemini Notebook は、アップロードされたソースに含まれる情報に基づいて質問に回答します。答えがソース資料にない場合は回答できません。

——Google公式ヘルプ「よくある質問」

つまり、読み込ませていないことは答えません。

「答えられない」ことが利点になる

一見すると不便に思えます。ですが、社内で使うことを考えると、これは大きな利点です。

ChatGPT・GeminiNotebookLM
答えの元学習した一般知識読み込ませた資料だけ
一般的な質問答える答えない
出典付かないことが多いどの資料の何ページかが出る
社内ルールの質問一般論で答えてしまう自社のルールで答える

たとえば「有給休暇は何日前までに申請すればいいですか」と聞いたとき。

ChatGPTは、法律や一般的な慣行をもとに答えます。それは自社のルールとは限りません。

NotebookLMに就業規則を読み込ませておけば、自社の規定に基づいて答え、しかも「就業規則の第◯条」と出典が付きます。

04

. できること6つ

NotebookLMで実際によく使われている機能を、6つに整理します。

① 資料・スライドを作る

読み込ませた資料をもとに、スライド形式の資料を作れます。

社内説明用の資料や、提案書のたたき台を作るときに使われています。ゼロから作るより、元になる資料を読ませてから直すほうが早い場合があります。

② 動画にする

資料の内容を、解説動画の形に変換できます。

社内研修やマニュアルの説明を、読ませるのではなく見せる形にしたいときに使われます。

③ 音声で聞く(音声解説)

読み込ませた資料の内容を、2人の話し手が対談する形式の音声にできます。

長い資料を読む時間が取れないときに、移動中や作業中に聞くという使い方をされています。

④ マインドマップで全体を見る

資料の構造を、枝分かれした図の形で表示できます。

分厚い資料の全体像を、読む前につかみたいときに使えます。

⑤ 要約する

複数の資料をまとめて読み込ませ、共通点や要点を抜き出せます。

⑥ クイズ・テストを作る

読み込ませた資料から、確認テストを作れます。

研修の理解度チェックに使われています。

05

. 無料でどこまでできるか

NotebookLMには無料版と有料版(Pro)があります。無料版の上限は、公式に公開されています。

無料版Pro
ノートブック数100件500件
1ノートブックのソース数50件300件
1日のチャット回数50回500回
1日の音声解説3件20件

出典:[Google公式ヘルプ「Gemini Notebook をアップグレードする」](https://support.google.com/gemininotebook/answer/16213268?hl=ja)

さらに、1つのソースあたり最大50万語、パソコンからアップロードする場合は最大200MBまでという制限があります。

実際のところ、無料で足ります

数字だけ見ても実感が湧かないと思うので、目安を書きます。

  • ソース50件:就業規則、経費精算のルール、業務マニュアル数種類を入れても、まだ余ります
  • 1日50回:1人が社内の質問を調べる用途なら、使い切ることはほとんどありません
  • 音声解説3件/日:毎日3本作る使い方は、そもそも稀です

まず無料で始めて、上限にぶつかってから有料を考えれば十分です。

06

. 中小企業で効くのは、実はここ

ここまでは、よく紹介されている使い方です。

ですが、中小企業の実務で本当に効くのは、あまり語られていない別の使い方だと考えています。

① 社内の問い合わせ対応

就業規則、経費精算のルール、各種申請の手順。こうした「調べれば分かるが、毎回誰かに聞かれる」情報を読み込ませておきます。

「有給は何日前まで?」「交通費の精算はいつまでに出す?」といった質問に、出典付きで答えられるようになります。

総務や経理が同じ質問を何度も受けている会社ほど、効きます。

② 引き継ぎ・前任者がいない業務

前任者が退職し、手順書だけが残っている業務。あるいは、複数のファイルに分散していて全体像が見えない業務。

関係する資料をまとめて読み込ませると、「この作業はどういう順番でやるのか」を聞けるようになります。

③ 新人からの質問の一次受け

入社したばかりの人が持つ質問の多くは、既存の資料に書いてあります。ですが、どこに書いてあるかが分かりません。

読み込ませておけば、本人が自分で調べられるようになります。

④ 提案書のたたき台

過去の提案書や実績資料を読み込ませておき、新しい案件の構成案を作らせる使い方です。

一般的なAIに書かせると、当たり障りのない内容になります。自社の過去の資料を読ませると、自社の書き方に近いものが出ます。

07

. 向いていないこと5つ

導入前に知っておいたほうがよいことを、5つ挙げます。

① 一般的な質問には答えられない

繰り返しになりますが、これが最大の特徴であり、最大の制約です。

「業界の最新動向を教えて」「この法律について教えて」といった質問には答えられません。それはChatGPTやGeminiの仕事です。

② メール・カレンダー・チャットは見られない

社内のやり取りは読み込めません。読み込ませられるのは、ファイルやWebページとして存在する資料だけです。

「Slackの過去ログから探して」という使い方はできません。

③ 日本語の表示が崩れることがある

生成されたスライドや資料で、日本語のフォントが正しく表示されない場合があります。

そのまま社外に出す資料としては使わず、必ず自分で確認してください。

④ 出力したあと、自分で直しにくい

作られたスライドや動画は、ダウンロードしたあとに細かく編集することが想定されていません。

たたき台として使い、清書は別のツールでやる、と割り切ったほうが実用的です。

⑤ 出典が付いていても、100%正しいとは限らない

NotebookLMは答えに出典を付けます。これは大きな長所です。

ですが、出典が付いていることと、解釈が正しいことは別です。社外に出す情報や、お金・契約に関わる判断は、必ず元の資料を自分で確認してください。

08

. 資料が整っていないと、何も起きない

導入して「思ったほど使えなかった」となる原因は、ほぼこれです。

NotebookLMは、読み込ませた資料しか読みません。だから、資料そのものが古かったり、間違っていたり、そもそも存在しなければ、正しい答えは出ません。

入れる前に確認すること

  • 最新版か:3年前の就業規則を入れれば、3年前のルールが返ってきます
  • どれが正か:「規則_最終版」「規則_最終版2」が両方あると、どちらも読んで矛盾した答えを出します
  • 文字として読めるか:紙をスキャンしただけの画像PDFは、文字として認識されない場合があります

逆に言えば、資料を整理するきっかけとして使うという考え方もできます。読み込ませてみて答えがおかしいなら、それは資料側の問題が見えたということです。

09

. 入力した内容は学習に使われるのか

社内資料を読み込ませる以上、ここは確認が必要です。

Google公式は、こう書いています。

お客様のデータは保護されており、フィードバックを提供しない限り、Gemini Notebook のトレーニングに使用されることはありません。

——Google公式ヘルプ「Gemini Notebook のデータの取り扱い」

つまり、通常の利用では学習に使われません。

さらに、Google Workspace を契約している場合は、より強い扱いが明記されています。

Google Workspace または Google Workspace for Education をご利用の場合、Gemini Notebook でのアップロード、クエリ、モデルの回答は、人間のレビュアーが確認することも、AI モデルのトレーニングに使用されることもありません。

Geminiアプリとは扱いが違います

ここは混同しやすい点です。同じGoogleのサービスでも、扱いが違います。

学習への利用人間による確認
Geminiアプリ(個人・無料)使われる場合があるある場合がある
NotebookLM(個人)使われない※フィードバック送信時のみ
NotebookLM(Workspace契約)使われないされない

※フィードバックを送信した場合を除きます

ひとつだけ注意点

答えの下に出る「良い/悪い」の評価ボタンを押すと、そのやり取りの全体が確認の対象になります。

改善のためのフィードバックをお寄せいただいた場合、Google は、クエリ、アップロード、モデルの回答など、そのやり取りの全容を確認させていただく場合があります。

社内資料を扱っているノートブックでは、この評価ボタンは押さないでください。

10

. 有料版が必要になる場合

無料版で足りないのは、次のような場合です。

  • 1日に50回を超えて質問する(複数人で同じアカウントを使っている場合など)
  • 1つのノートブックに50件を超える資料を入れたい
  • 音声解説を1日に4件以上作る

Proは、Google Workspace の対象ライセンス、または Google AI Pro プランに含まれます。

すでにGoogle Workspaceを契約している会社は、追加料金なしで使える場合があります。 まず自社のプランを確認してください。

11

. よくある質問

Q. ChatGPTを使っているのですが、両方必要ですか

用途が違うので、両方あって困りません。一般的な相談や文章作成はChatGPT、社内資料に基づく質問はNotebookLM、という使い分けになります。

Q. パソコンが苦手な人でも使えますか

資料をアップロードして質問を打つだけなので、操作としては難しくありません。ただし「何を読み込ませるか」を決める人は必要です。

Q. 読み込ませた資料は、他の人にも見えますか

自分のノートブックは、共有しない限り自分だけのものです。共有設定をした相手だけが見られます。

Q. スマートフォンでも使えますか

iPhone・Android向けのアプリが提供されています。

Q. 何から読み込ませればいいですか

「同じ質問を何度も受けている資料」から始めるのが確実です。就業規則や経費精算のルールは、多くの会社で該当します。

12

. まとめ

NotebookLMは賢いAIではありません。自社の資料しか読まないAIです。そして、その制約こそが価値になります。

一般的な知識に答えないからこそ、社内のルールを聞いたときに一般論で返ってきません。出典が付くから、確認できます。

始め方

1. 同じ質問を何度も受けている資料を、1つ選ぶ 2. それが最新版かどうかを確認する 3. 無料版に読み込ませて、実際に聞いてみる 4. 答えがおかしければ、資料側を直す

無料の範囲で十分に試せます。上限にぶつかってから、有料を考えてください。

社内の資料整理や、AIをどこから使い始めるかについては、AI活用のページでご案内しています。

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